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"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。

つばなれ [探虫行]

前記事の続きから。

2月21日、HFでアカガエルとミドリシジミの卵を観察したあと、佐倉方面へ向かいました。

ポイント探しではなく、あるゴミムシが目当てで、それが採れるポイントへ行ったのでした。

丘から谷津田に下っていく道路の途中の林縁なのですが、林の反対側には畑があってゴミムシ環境なのです。

日陰に小崖があって越冬場所としては優良地区だと思います。

ただ、ほんとに道路のすぐ脇のため、ぽつぽつと粗大ゴミが不法投棄されています。

だからゴミムシたちが集まるというわけでは決してないんですけどね・・

3メートルほどの崖の半ばあたりに足場を決めて、目の高さの位置にある、木の根っこの下側の土を崩します。

P2210408.jpg

ゴミムシの仲間(未同定)


これは目当ての子ではありませんが、最初に掘り出した1センチ足らずのゴミムシ。

小さいですが、LEDライトを当てると艶々と赤っぽく輝いて美しい体色をしていました。
(ゴミムシの仲間のゴモクムシかもしれません)





昨シーズン来たときは掘れば掘るだけ続々と出てきたのですが、今回はしばらく何も出てこない。

横へ横へと移動しながら、掘削を続けるとやっと一匹でました。

その写真はさておき、続けて掘り当てた2匹目は観察対象としてはとてもグッドな状態でした。

P2210412.jpg

ルイスオオゴミムシ (オサムシ科)


土中で冬眠中のオサムシ(ゴミムシもオサムシの仲間)はこうして外界の方を向いて潜っています。
(たまに例外あり)

理由は知りませんが、なんとなくわかる気がしますよね。(何かあったらすぐ飛び出せる(飛び出てしまう)態勢)

scarabe.gif


ルイスオオゴミムシは図鑑によってはルイスナガゴミムシともいいます。

スジアオゴミムシに似ていますが、大きさが二回り小さく17ミリ前後、脚が黒いのですぐわかります。

やや乾燥した丘陵地に棲むといわれますが、河川敷の藪などにもいる地上性のゴミムシです。

この子たちは集団越冬はしませんが、狭いエリアの中で少しずつ距離をおいて潜っています。

なので、ゴミムシ鉱脈にぶつかってしまえば次々と。

P2210415.jpg


爪の先が尖っていない忍者熊手で慎重に掘っていますし、土が柔らかいので虫を傷つけることはまずありません。

これは顔が出たので、周りの土をピンセットで崩したところ。

P2210417.jpg


対象が生きていることと埋まってからの時間が異なりますが、気分は考古学者というところです。

scarabe.gif


ところで、ゴミムシに限らず、昆虫採集をするときのマイルールがあります。

それは”つばなれしないこと”。

”つばなれ”とは落語用語で、お客さんが十人以上入ったことをいいます。

一つ、二つ、三つ・・・九つ、そして十でやっと”つ”が付かなくなることから、良いこととして言われるそうです。

が、昆虫採集では採集対象種と場所によって採り過ぎはよろしくないことがあります。

なので、対象と場所に限らず自主規制として、つばなれしないよう十匹以上は採集しないことにしているのです。

P2210419.jpg


この子たち、こうして集団でいると美しさが倍増するのでもっとたくさん採りたいとは思うのですが・・

八つ目が採れて、最後の九つ目を探しましたが、なかなか出なかったのでこの日はここで打ち止め。

連れて帰ってから写したものですが、なかなか全員一緒にフレームインさせるのは大変でした。

P2210424.jpg





オマケ


実は昨日も昆虫採集に行ってきましたが、そのことはまた次回にします。

でも、(本命の虫ではなかったのですが)ちょっと嬉しい虫が採れたので先にアップします。

国産の、いわゆるゴミムシの中で、一番の美麗種ではないかと思っていた子。

倒木を崩していると・・

なんとも目立つおしりが出てきました。(この子がおしりを外側に向けていたのはたまたまかも)

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ピッケルの先でおしりぺんぺんしなくてよかったーと安どしつつも、考古学者モードで周りを丁寧に・・

P2270386.jpg


キノコゴミムシかと思って掘ってましたが、ここまで出てくると違うことがわかります。

P2270387.jpg


お初にお目にかかりますでした。

P2270396.jpg

オオヨツボシゴミムシ (オサムシ科)


日本の昆虫とは思えないくらいのビビッドさというかハイコントラストというか、とにかく美麗種。(個人的感想です)

これも地上性のゴミムシで松や葦の茂る河原などに生息しています。(まさにそういうフィールドでした)

サイズもルイスオオゴミムシよりも一回り大きくて約20ミリ。

一匹だけでも存在感が絶大です。(ルイスくん、ごめん)




今日の湯加減

今日はファーブル館で「昆虫標本教室」が開催されました。
毎月一度は標本教室を開催していますが、今回は前回好評だった、初心者向けの甲虫標本作製。
季節としてはまだ冬ですが、ほぼ毎回つばなれして満員御礼状態です。
最近は女の子が増えているようにも思います。
虫ガール、昆虫女子、虫子(むしこ)、呼び方はなんでもいいですが、もっともっと虫キッズが増殖してくれることを祈ります。


※昨日(2/28)アップするつもりで書いたので↑は昨日のことです




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ねこじたん

この子達 連れて帰ってるの?
おうちにも いっぱいいるの?
by ねこじたん (2016-03-01 10:58) 

yakko

こんにちは。
ちょっと苦手です(-。-;)
by yakko (2016-03-01 15:41) 

ぜふ

>ねこじたんさん
全員ではありませんが。
いっぱいいて動物園ならぬ昆虫園のヨーソーを呈しています^^;

>yakkoさん
いっぱいいるとですかね?
数によらず実物はきらきらして麗しいんですよ^^

by ぜふ (2016-03-02 07:15) 

リュカ

つばなれしない。
良い言葉ですね。
虫とは違うけど、他のイキモノにも
こんなふうにいたわり思える気持ちがあったら、絶滅危惧種は出ないだろうにって思っちゃいました。
by リュカ (2016-03-02 10:17) 

Nyandam

ルイス君は光で色が変わって見えるんでしょうか。
四つ星君は登場の仕方もすごいインパクトですね。
by Nyandam (2016-03-02 15:34) 

ぜふ

>リュカさん
もっと自然が豊かであれば、昆虫愛好家の採集の影響なんてゼロなんですけどね。
虫たちにとって一番の脅威は”開発”だと思います。

>Nyandamさん
いいところに気が付いてくれました!
胸の色は角度によってガラリと変わるんです。それもこの子たちの美点^^
ヨツボシはほんとに無傷で出てくれてラッキーでした♪
by ぜふ (2016-03-03 21:39) 

engrid

つばなれ、良い言葉教えていただきました
日本語は、奥が深くおしゃれですね
何事にも、その気持大事と思います
・・・外界を向いて、ということはバックしながらほりすすむのかしら?  美麗種、私もそう思います、鮮やかの黄色のコントラストが、めだってきれいですもの
by engrid (2016-03-03 22:44) 

ぜふ

>engridさん
日本語は奥深いですね。(日本語しか知りませんが^^)
バックでは掘り進めないと思うので、向きを変えるのでしょうね。
ヨツボシは美形ですよね♪ つばなれするほどは見つけられませんが^^;
by ぜふ (2016-03-05 08:42) 

sakamono

確かに、たくさんいると、宝石を眺めているように美しい輝きをしていますね。
ゴミムシ鉱脈というのも面白い言い方ですが、記事を読んでいて、子供の頃
の潮干狩りを思い出しました。あの、アサリを掘り当てた感じかなぁ、と^^;。
by sakamono (2016-03-05 09:39) 

ぜふ

>sakamonoさん
そうなんです。キラキラしてて、まさに動く宝石です♪
潮干狩りの楽しさとも似てますよ。
ただ、掘り当てた”手ごたえ”はないほうがいいです^^
by ぜふ (2016-03-05 23:00) 

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