So-net無料ブログ作成

"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。

チバニアン(仮) [自然]

4月16日 朝刊の地方面に”今チバが世界で注目されている”という主旨の記事が出ていました。

はて、何か世界遺産に登録しようとしていたかしら?

はたまた、何か大規模な科学技術センターのようなものでも建てようとしているのかな?

思い当たることはありませんでしたが、記事には思いもよらないことが書いてありました。

それは、

”地球磁場逆転”

新聞を投げ出して、そそくさと出かける支度をしたのでした。

P4160409.jpg



小学校で習ったとおり、地球は大きな磁石のようなもので、北極がN極、南極がS極です。

しかし地球が誕生してから現在までに、なんと、この磁場は何度か逆転したことがあるのだそうです。

それを証明する地層というものがあって、そのひとつがチバで発見されたのです。

市原市と書いてあったので、その地層というのは海岸にあるのだろうとなんとなく思いました。

が、それは早合点でした。

記事に載っている地図を見ると、そこはなんと先日も訪れたマイフィールドのひとつ、月崎の近くでした。

この日は一日フリーだったため、午後は千葉県立博物館主催のフィールドミュージアムに久しぶりに参加するつもりだったので、午前中にまわって来ようと思い立ったわけです。

scarabe.gif


家を出て約1時間半後、扉の写真の入口にたどり着きました。(月崎近辺ゆえ迷うこともなくすんなり到着)

そこは川を見下ろす小さな展望台のような場所で、お天気で陽当りがよかったので周りに虫たちがいました。

目的は一旦棚上げにして昆虫観察・撮影会の開始です。

モンシロチョウ、スジグロシロチョウ、ミヤマセセリなどの蝶たちもいましたがとまってくれないので相手にせず。

この子もあちこち飛び移ってましたが撮影成功。

P4160407.jpg

イタドリハムシ (ハムシ科)


お腹が膨らんでいるのでおそらくメスだと思います。

それと先日撮り損ねたシオヤトンボがいたので撮ろうとしたのですが敏感な子でなかなか近寄らせてもらえず。

しばらく追っかけましたがとうとう飛び去られてしまいました。

それを機に本来の目的に戻り、川に向けて坂道を降りようとしたら、何かが足元に舞い降りてきました。

梢から落ちてきた枯葉のようですが、コンチューターはそうではないと反応。

P4160410.jpg

ムラサキシジミ (シジミチョウ科)


翅は広げてくれませんでしたが、これもおそらくメス。

と坂の下から老婦人がひとり登ってきました。

地面にひざまづいていたので怪しまれるかなと思いきや、向こうから話しかけてくれました。

「行ってみたけど誰もいなかったよ」

「近いですか?」

「すぐそこだよ」

彼女も新聞を見て来たのでしょうか、ジオパークというから賑やかな状況を想像していたのに肩透かしを食らったというような口調でした。

P4160411.jpg


林を抜け、案内板にしたがって降りていくとすぐ川にでました。

P4160414.jpg


養老川です。

房総ではめずらしくありませんが、岩盤の上を川が流れている場所です。

川岸がないので川の中を歩いてアプローチしなくてはなりません。

長靴をはいていましたが、この時は水嵩は浅かったのでトレッキングシューズでも渡渉できたと思います。
(先ほどのご婦人はトレッキングシューズでもなかったけど・・)

P4160421.jpg


証拠となる地層を見るには、今度はややぬかるんだ階段状の道を登らなくてはなりませんでした。
(先ほどのご婦人はきっと登りはしなかったと思います)

P4160415.jpg


調査するために崖にはいくつもの穴があけられています。

そこに杭も打たれていて、まるで恐竜の背骨というか化石が埋まっているようにも見えました。

P4160416.jpg


約77万年前に地球の磁場が逆転したことがわかるのだそうです。

説明版を読んでもやや専門的でよくわかりませんでしたが、とにかくこれが証拠だということが書かれてました。

P4160417.jpg



針がくるくる回っているわけではなかったです。(当たり前)

P4160418.jpg


”白尾凝灰岩層”というらしく、「Byk-E」と付けられた箇所が逆転の証拠のようですが・・

P4160419.jpg


見てもさっぱりわかりません。

むしろこの地層を見て、77万年前に磁場が逆転したことがわかることに感動のようなものを覚えました。

ところで、N極とS極が逆転するとどうなるのでしょうね。

方位磁石の針は逆を向くのでしょうけど、生活する上で何か差しさわりがでるのでしょうか。

ニンゲンは問題なくても虫たちはきっと影響があると思います。

ハチやアリなど、虫たちの中には体内に方位磁石を持っている種がいると思います。

彼らにとって地場が突然逆転しまうことはまさに天地がひっくりかえる異変だったはずです。

適切な方位に営巣できなかったり、食料探しにでた個体が自分の巣に帰れなくなったりというトラブルが起こったのではないかと想像します。

そんな時空と種を越えた空想を、見慣れた養老川の河畔で束の間思いを馳せることができました。

P4160420.jpg


ちなみに地球磁場逆転の証拠となる地層はチバだけではなく、イタリアのどこかにもあるそうです。

もしこの養老川の地層が世界的に証拠として認められると、77万年前の磁場逆転時期は”チバ期”と呼ばれることになり、グローバルな呼称としては”チバニアン”になるかもしれないということです。

もしそうなったら、ここの呼び名は差し詰め”チバシックパーク”かな。

scarabe.gif


Byk-Eを後にして引き返していると、岩盤の上を流れる水面にアメンボのペアを見つけました。

P4160424.jpg

アメンボ (アメンボ科)


断定はできませんが、コセアカアメンボではないかと思います。

昆虫の誕生は4億年前といわれていますが、77万年前にアメンボの仲間はいたのか、いたとするとどんな生態だったのか、地球磁場逆転の影響はどうだったのか。

チバニアン(仮)での空想は尽きないのでした。




オマケ


ジオパークはさておき、この場所の周辺は冒頭の展望台のような場所も含めて、いい虫ポイントでした。

P4160426.jpg


タチツボスミレが其処此処で群生していて房総の小さな自然が展開していました。

P4160427.jpg


実は残業もしてしまいました。

その報告と、本来のフィールドミュージアムのことについてはまた次回。




今日の湯加減

今日はファーブル館で展示中のタガメとガムシのエサを持って行きました。
ガムシにはカナダモを、タガメにはヒメダカを。
ちょうど来館していた小学生にタガメの採餌シーンを見てもらうことができました。
ところで今日の関東地方は涼しかったですね。
今日は神奈川某所で採集会が催行されたのですが、とれたアゲハは一頭だけだったそうです。
昨日はチバでもアオスジアゲハを観察しました。
来週は大丈夫かな?


nice!(35)  コメント(14) 

nice! 35

コメント 14

mimimomo

おはようございます^^
チラと新聞で見たような気がしますが、ぜふさん腰が軽い^^
行くことなんて思いもよりませんでした。
by mimimomo (2016-04-25 06:53) 

よしころん

へぇぇ~~
今度撮り鉄の際立ち寄ってみようかな~
でも素人には眺めても???かな(笑)

タチツボちゃんがたくさん^^
by よしころん (2016-04-25 07:59) 

yakko

お早うございます。
地球磁場逆転にビックリです。チバニアンですか !
by yakko (2016-04-25 09:10) 

リュカ

おおお!見に行ったのですね。
以前ニュースで見て千葉すごーーーい!って思った一人です(笑)
4月の新聞だったのですか−。ニュースではもっともっと前にやってました^^

地層って見るだけでうひひひって思っちゃうんですよねーw
by リュカ (2016-04-25 09:19) 

路渡カッパ

地球磁場逆転、ポールシフトって言うのかな、こういうことを研究観察されていたというのが驚きです。(^_^ゞ
この件で地質学者にもスポットライトが当たればイイですね♪
by 路渡カッパ (2016-04-25 11:49) 

ぜふ

>mimimomoさん
しょっちゅう通りがかるところだったのであわてて行ってきました。
腰痛のわりには軽いです^^;

>よしころんさん
田淵というところです。月崎からは約2kmです。

>yakkoさん
世界のチバ、そうなるといいなと思います^^

>リュカさん
ずいぶん前から調査とジオパーク化はしていたようですね。
地層みてうひひひですか? ならばぜひ行ってみてください^^

>路渡カッパさん
40年くらい前から調査していたそうです。それも驚きでした。
チバニアンが採択されてほしいです♪
by ぜふ (2016-04-25 22:37) 

sakamono

ホントに「チバニアン」という名称が採用されるかもしれないのですか?
是非、そうなって欲しいですね。
地球磁場逆転を、ちょっと調べてしまいました。
何か、コワイことも書いてありますね^^;。
by sakamono (2016-04-26 00:35) 

g_g

磁場逆転期の地層と聞くと興味も湧いてきますが
知識が無いのでちんぷんかんぷん・・・
チバニアンが採択されると良いですね。
by g_g (2016-04-26 07:57) 

ぜふ

>sakamonoさん
かもしれません。 世界のチバになってほしいです^^
いの磁場逆転するといったいどうなるのでしょうね・・

>g_gさん
たしか360万年の間に11回も逆転しているそうです。
どうして逆転したかはまだ解明されていない・・チバニアン採択されてほしいです♪
by ぜふ (2016-04-27 22:55) 

shino*

どこかで見聞した気がするのですが
栗駒山も宮城岩手内陸地震での大崩落以後は
ジオパークとしての再生を目指しているようです
地学って地味だけど面白そうですね^^
by shino* (2016-04-28 01:25) 

ぜふ

>shino*さん
栗駒はまさに壮大なジオパークになりそうですね。
自然そのままに残して・・
地学はおもしろいけど難解です^^;
by ぜふ (2016-04-29 06:14) 

響

わたしも見てもさっぱりわかりませんが
凄い発見ですね。
たしかに磁場が逆転したらいろいろと問題がありそうです。
磁石が北を向かなくなって迷子続出とか。
by (2016-04-30 18:08) 

ぜふ

>響さん
今回の記事で、地球の磁場について少し調べてみました。
が、やっぱりちんぷんかんぷんでした^^; 地学は深いです・・

by ぜふ (2016-04-30 19:53) 

よしころん

ぜふさん、そうです~
茶色くん10㎜足らずの小さいこちゃんで、あっというまに飛んで行ってしまいました~~
by よしころん (2016-05-01 08:23) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。