So-net無料ブログ作成

"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。

越路の春 2016 [探虫行]

5月14日~15日、今年も恒例の新潟行。

この時期、チバから越路を訪れると、季節の時計の針が1か月巻き戻ったような気がします。

さすがに桜は終わっていますが、まさに”目には青葉”、”新緑萌える”風景がひろがっているのです。

P5140421.jpg


越路のとある棚田です。

もうかれこれ10年通っていますが、まだ飽きません。 きっとまた来年も来るでしょう。

ここ数年に比べて、虫の数が増えていたからというのが決定的な理由です。


田んぼに着くなり視界に飛び込んできたのはこのチョウチョ。

この地域では普通種なのですが、ここ数年、この田んぼでは観察できなかったのでご挨拶。

P5140427.jpg

ウスバシロチョウ (アゲハチョウ科)


アゲハチョウ科なのにウスバシロチョウというのはひっかかるかもしれませんが、

このチョウ、元々はシロチョウ科に分類されていたのですが、近年改められたのです。

P5140443.jpg


ですから、最近の図鑑には”ウスバアゲハ”と表記されていると思います。

P5140449.jpg


でも、もうすでにウスバシロチョウという名前に馴染んでしまっているので、このブログではそうしています。

これは翌朝、宿の近くを散歩していたときに路上で保護した子。

P5150532.jpg


やや羽化不全ですがもう少し翅が伸びれば飛べるでしょう、日向の葉の上に移動させました。

このチョウは毎年観察できます。

P5140490.jpg

サカハチチョウ 春型 (タテハチョウ科)


それから、今年チバでは何度か観察するもとうとう撮影できなかったチョウを撮ることができました。

P5140507.jpg

ツマキチョウ ♀ (シロチョウ科)


褄黄(ツマキ)なのはオスだけ。

scarabe.gif


それと、ここにもいました。 HFで観察した○○カワトンボ。

P5140498.jpg

ニホンカワトンボ (カワトンボ科)


淡褐色翅、白帯、白縁紋型の・・・オス!

こちらはノーマルタイプ。 褐色翅、 淡褐色帯、赤縁紋型のオス。

P5150564.jpg


どうしてこんなに違うのでしょう。 同じフィールドなので地域変異ではない。(チバにもいるし)

それから、この畦道でたくさん観察できた虫。

P5150572.jpg

ゴボウゾウムシ (ゾウムシ科)


ごぼう色をしているからではなく、ごぼう属の植物につくからです。

この葉はアザミ。 アザミもごぼうの仲間なんです。 (ごぼうの花はアザミにそっくりです)

ちょっとおもしろいツーショット。

P5150583.jpg


右側にとまっているのはコメツキムシの仲間。

その後ろにピッタリくっついているのは何だと思いますか? (答えは後にします)

こちらはちょっとめずらしい、コメツキムシにしては派手な子。

P5150570.jpg

アカコメツキ (コメツキムシ科)


11ミリ。 ぱっと見はベニボタルかアカハネムシに見えますが、より鮮やかです。コメツキ界一の美麗?

scarabe.gif


これは見た目地味というか、じっとしているとそこにいるのがわからない昆虫。

P5150543.jpg

ニワハンミョウ (ハンミョウ科)


実は、田植えはそっちのけでオサムシ・ゴミムシ用のトラップを仕掛けていました。

翌日回収にきてほとんど何もかかっていなくてがっかりしたのですが、なぜかこの子が。

P5150550.jpg


翅を使うことを忘れたのでしょうかね・・

scarabe.gif


ハムシ祭りもやってました。

いきなり初見の出し物。

P5140509.jpg

ハッカハムシ (ハムシ科)


この子も11ミリくらい。 わかりにくいかも知れませんが、鞘翅が水玉模様なんです。

パンチングメタルみたいな模様ともいえる特徴がとても美しくて好きな虫。

これは第一印象勝負のハムシですが、色の個体差が大きい種。

P5150573.jpg

アオハムシダマシ (ゴミムシダマシ科)


スゲハムシかと思いましたが違いました。 (騙されました)

以前は”ハムシダマシ科”という科があって、この虫はその名の通り、ハムシダマシ科に分類されていました。

しかし、数年前にハムシダマシ科はゴミムシダマシ科に統合されてしまいました。

分類学上はそれが正しかったのでしょうけど、やはりこの虫はハムシダマシの仲間というのがしっくりします。

ただ、本人たちは「どっちにしたって”ダマシ”じゃないか」と不満でしょうけど。

P5150581.jpg


ここからは翌日、山本山方面を散策したときのもの。

P5150587.jpg

イワカガミ と バッタ


さっそくですが、これは何だと思いますか?

P5150591.jpg


ゴミ?

タネ?

フン?

ハナクソ?

だんだん近づいてきましたが、正解は・・

P5150590.jpg

ムシクソハムシ (ハムシ科)


約3ミリの動くフン。

こんな擬態もあるんですね。

これは?

P5150598.jpg


さあ、ここでのハムシ祭りのラストは・・

P5150597.jpg

セモンジンガサハムシ (ハムシ科)


約6ミリ。 触角を出してくれました。

オマケにするには忍びないその他。

P5150607.jpg

イタヤハマキチョッキリ (オトシブミ科)


前記事で解説済み。

これはちょっとレアな蛾でした。

P5150600.jpg

ヤマキヒゲナガ (ヒゲナガガ科)


シロオビヒゲナガにそっくりですが、翅の上部にも縦方向の帯模様があります。

P5150602.jpg

タニウツギ


このまま三国峠を越えてチバへ帰りました。

クイズの答え

P5150585.jpg

アリグモ


足が8本ありますね。




オマケ


西風速報です。

今シーズンは開幕が早かったのではないかと思いますが、なかなか観察に行く時間がなく今日となりました。

昨日から突然季節が変わったチバ。 長靴をはいて田んぼの脇の林縁に立ったのは朝7時。

ひんやりとした朝の空気はもうすでにどこかに吹き飛び、もう昼がはじまっているような日差しでした。

それでもさすがにこの時間、ハンノキ林の中のいつものポイントはまだ日陰。

そっと忍び足で探すも、一匹も見つけられませんでした。

ぐるりとフィールドを一周して、到着時から日向だった最初の林縁にてやっと。

IMG52802.jpg

ミドリシジミ (シジミチョウ科)


少し羽化不全の子で、アングル的に全開の様子は見られませんでしたが、いい色でした。

これはほぼ地面と言えるような下草にとまってくれた子。

IMG52810.jpg


完品のオスでしたが、位置的に顔側に回り込むことができない場所だったため、色がでませんでした。




今日の湯加減

オマケに書いたとおり、今日のゼフ撮影は不完全燃焼。
ひょっとしたらもうすでにピークを過ぎているのかもしれませんが、明日リベンジします。
曇り予報なのですが・・。

こちらはファーブル昆虫館でも絶賛発売中。


insect_classroom.jpg





nice!(34)  コメント(14) 

nice! 34

コメント 14

よしころん

おはようございます^^
ウスバシロチョウ何度か見かけたことはあるのですが、撮れたためしがなく・・・
綺麗こちゃんですね~♪
今日もたくさんも64に会えますように^^
by よしころん (2016-06-12 06:43) 

g_g

ウスバシロチョウは偶に見ますが撮れたことが無いです。
ツーショットの写真はただのアリかと思ってました。
by g_g (2016-06-12 07:45) 

mimimomo

おはようございます^^
毎年通いたくなるとおっしゃるその気持ち、よくわかりますよ^^
素晴らしいですね~ここの蝶、わたくし見たことないように思います。トンボも・・・
by mimimomo (2016-06-12 08:12) 

engrid

ウスバシロチョウ、夏の絽の着物を見るようで
美しいですね、、繊細
カワトンボも、  
虫の数が増えた、、自然が再生していってることかしら
うれしいですね
by engrid (2016-06-12 10:13) 

sasasa

ウスバシロチョウの羽、
綺麗ですね!

by sasasa (2016-06-12 21:10) 

yakko

お早うございます。
ウスバシロチョウはシースルーを纏っているようですね。見たことがありません。虫の世界は観察眼がないと見逃してしまいそうです。
by yakko (2016-06-13 08:41) 

リュカ

ムシクソハムシ、面白い形してますね。
一瞬観たら、木屑?なんて思っちゃいますよ(笑)
by リュカ (2016-06-13 10:59) 

ねこじたん

虫と戯れて 田んぼ仕事やってないな〜(笑
by ねこじたん (2016-06-13 11:40) 

ぜふ

>よしころんさん
モンシロもそうですがこのチョウはなかなかとまってくれないですからね。
このときはどの子も撮り放題というめずらしい状況でした♪

>g_gさん
ウスバシロチョウは撮りにくいチョウですからね・・
アリに見えるのは正常です^^

>mimimomoさん
ほんとに希少な環境です。
ウスバシロは自然が残っている里山かどうかの指標のようなチョウですね♪

>engridさん
薄衣ともいえますね(^^♪
まさに生物多様性の良化を実感できました。
もっともっとよくなりますように。。

>sasasaさん
きれいですね。

>yakkoさん
虫目は鍛えられると思います。
木や草花を見る目と同じだと信じています^^

>リュカさん
それが戦略ですからね。
おみごととしか言えないですけど^^

>ねこじたんさん
どうして知っているの? ヒミツですよ^^
by ぜふ (2016-06-13 20:43) 

響

この時期に新緑が見れるって素敵な環境ですね。
ハムシもアリグモも図鑑でしか見たことない種類がみれて羨ましいです。
by (2016-06-14 06:57) 

sakamono

ウスバシロチョウ、ホントに羽が透けてるんですね。
そして、ちょっと毛深いみたいです^^;。
さらに1枚目の写真!とてもいいところですね。
by sakamono (2016-06-15 22:32) 

アサギいろ

日本海側のウスバアゲハは翅が黒っぽいからすぐわかりますね。
ミドリシジミの緑色の翅は難しいです。
by アサギいろ (2016-06-15 22:55) 

shino*

恒例の田植えですね
フンだと思ったら動いた!なんて
楽しそうです^^
by shino* (2016-06-16 08:45) 

ぜふ

>響さん
もう1か月も前のことになってしまいましたが春真っ盛りでした♪
ハムシはまだ続くかも^^;

>sakaomonoさん
スケスケで毛深いです・・^^;
ここはリピーターがたくさんいるんです。

>アサギいろさん
スジグロウスバシロチョウとでもいいたいですね^^
ミドリシジミはリベンジしましたが、返り討ちにあってしまいました^^;

>shino*さん
はい♪ もう恒例といってもいいと思います。
ムシクソくんはまさに歩くフン、歩くゴミですね。 意外に人気の虫です^^
by ぜふ (2016-06-16 23:38) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

"Wessay"とはWeb Essayを約めたオリジナルの造語です。